働き方改革とはなんぞや。政府が力を入れている箇所=リスクの潜む場所ということ①

こんにちは社会保険労務士の有馬です

本日は少し大きな話題として、日本を取り巻く労働環境、働き方改革について取り上げたいと思います

国会中継やテレビをみると働き方改革という言葉はよく耳にするかと思いますが、政府が力をいれている場所というのはその部分を重点的に見ていきますよという意味。すなわち改善命令が出やすい部分という事になります

痛くもない腹を探られないためには社会情勢の把握は不可欠

働き方改革について詳しく解説していきます

この記事の内容

正規・非正規の不合理な差の是正 ← 今回の記事です

長時間労働対策

単線型の日本のキャリアパスの変革

 

働き方改革というのは

  1. 正規・非正規の不合理な差の是正
  2. 長時間労働対策
  3. 単線型の日本のキャリアパスの変革

という三つの課題に対処していくというものです

この記事を書いている私は社会保険労務士として勤務・開業合わせて4年ほど

働き方改革について詳しくご説明いたします

正規・非正規の不合理の差の是正

 

同一労働同一賃金という考え方があります

この考え方というのは、同じ労働に対しては同じ賃金を支払ってくださいね、という考え方のことなのですが

当たり前の考えのように思えて、実質的にはあまり浸透していない考え方でもあります

その原因は色々とあるのですが、ここで解説すると長くなりすぎるので止めておきますが

ただ気になる方もいらっしゃるかと思うので、一例だけ紹介しておきます

例えば職能給と年功序列の給与体系の問題です

同じ仕事をしていても部長と課長ではお給料が違ってきますよね?

入社3年目と20年目の従業員ではお給料が違ってきますよね?

簡単に言うとそういう事です

ちなみにこんな書き方をすると私、有馬は職能給や年功序列の給与体系に反対なのかと思われるかもしれませんが

私は職能給と年功序列の給与体系を否定しているわけではありません

職能給・年功序列の反対は、職務給あるいは成果型の賃金ということになるでしょうが、どちらも一長一短のメリットデメリットがあるからです

その給与体系が合う会社と合わない会社があるので、一概にどちらが優れているとはいえないということですね(こんな話ばかりするから曖昧だ、グレーなことばかり言うだなんだと言われるのでしょうがまあ、それはそれとして)

と、話がそれましたが

ここで取り上げたいのは平成28年5月13日に東京地裁で判決が出た事件です

内容は定年後嘱託社員として再雇用されたドライバーが正社員と同じ仕事の内容なのに給料に差がでるのはおかしいと訴えたもので

普段なら契約自由の原則があり、短期雇用社員と長期雇用社員では雇用形態が異なっているので、賃金制度が異なっているのは不合理ではないという判決が出ていたのですが

今回の判決では、仕事の内容は正社員と同じなのに賃金に差があるのは『特段の事情がなければ不合理』という判決がでました

特段の事情というのは、再雇用時の賃下げで賃金コストを圧縮するような財務・経営状況ではなかった、ということみたいです

つまり、正社員と仕事が一緒で会社の経営状況も健全。なのに給料を下げるのは不合理。ということですね(※わかりやすさ重視でかなりざっくり書いてます。詳しく知りたい方は裁判所の判例検索で調べてみてください)

とはいっても、同一賃金同一労働を正面から認めた内容ではなく、特段の事情という部分が設けられていることからかなり慎重な判決ですが

少なくとも、働き方改革で課題に挙げられている正規・非正規の不合理な差の是正。同一賃金。同一労働の考え方を考慮した判決だろうといえるでしょう

まとめ

 

この判決をふまえて何に注意していくべきかということなのですが

同一労働・同一賃金の考え方は社会情勢的に一般化していくという事が考えられます

それに対応する法律も整備されるではないかという話もあり、厚生労働省のホームページは『同一賃金同一労働特集ページ』まで用意されています

そういった事情から、不合理な差というのは徐々に是正していく必要があるでしょう

具体的にはそういった社会情勢に対応できるよう就業規則を改定していく必要があるでしょう。

就業規則について説明している記事があるので是非こちらもご覧ください

就業規則っていうっ言葉をたまに聞くけどそれってうちの会社に必要なの?就業規則が必要な会社と必要じゃない会社について教えてほしいそもそも就業規則って何なの?こういう質問に答えます

 

同一賃金同一労働はあくまでも同一の労働に対して同一の賃金を求める考え方なので、仕事の内容が変われば給料に差を設けるというのは不合理ではないという事は抑えておく必要があるでしょう

さて、少し記事が長くなりすぎたので残りの長時間労働対策・単線型の日本のキャリアパスの変革についてはまた明日以降にアップします

記事に関しては五分ほどで読める記事を心がけていて、だいたい2,000字くらいかな、と思っているのですが、この時点で2,000字を超えてしまいました

この記事がよりよい労働環境の構築に役立てれば幸いです