おはようございます、大阪の社労士有馬です
今回はメンタルヘルスについて少しお話したいと思います
胡散臭い自己啓発本のようなタイトルになりましたが、いつものように法律とかの小難しい話ではないので、気楽な気持ちでお読みください
『~しなければならない』と思えば思うほど頭と体は動かなくなる
日本人は非常に責任感の強い民族だといいます
実際私もそうだと思いますし、立派だと思うのですが
逆にその考えに追い詰められてしまっている人がいるように思います
周りの人がちゃんとやってるのだから自分もちゃんとやらなければならない
周りの人ができて自分ができていないのは自分の努力が足りないせいだと思い込んでしまう
そういう人が少なからずおられるように思います
私はこの考え方のことを『~しなければならない思考』と呼んでいます
結論から言います
この『~しなければならない思考』は百害あって一利もないのでやめましょう
『~しなければならない思考』に陥ると心が苦しくなり、かえってパフォーマンスを低下させてしまいます
『~しなければならない思考』が、何故百害あって一利もないのか
その理由を今回は説明していきます
『~しなければならない思考』の人が見てしまっている幻覚
『~しなければならない思考』の人が見てしまっている幻覚があります
それは『この人はこんなに凄いことができるのだから、他のところでもきちんとしているに違いない』という幻覚です
分かりにくいと思いますので例を挙げます
Aさんは非常に仕事のできる人だ
また、人当たりもよく、同僚からも上司からも好かれている
だからAさんは立派な人に違いない
という幻覚です
そう、これは幻覚なのです
なぜなら仕事ができる事と、同僚からも上司からも好かれていることも、Aさんが立派な人物だということに結びつかないからです
いやいや、『仕事ができて人から好かれているのだからAさんは立派な人物だろう』、と思われるかもしれませんが、もし仮にこのAさんが小説の中の人物ならその通りです(ミステリー小説では真逆の意味を示しますが
小説の中でこのような人物がでてきたら立派な人物としての記号として描かれています。実際私もそういう記号としてAさんを書きました
しかし現実では違います
いや、Aさんが立派な人物でも問題はないのですが、しかし、Aさんは立派な人なのだという画一的な思い込み、すなわち幻覚を見てしまうことは実は危険なことなのです
この幻覚こそが『~しなければならない思考』の人が陥る罠であり、心が辛くなる原因なのです
『~しなければならない思考』の人が陥る論理的でない考え
先ほど例に挙げたAさんは小説の登場人物としては立派な人ですが、現実では違うと言いました
確かにAさんは仕事ができるという点や、同僚や上司から好かれているという点だけ見れば立派な人ですが、しかし、人はそれだけではありませんよね?
例えばAさんはギャンブル依存症かもしれません。人の見ていないところではポイ捨てをするような人かもしれません。あるいは小動物を虐める癖があるかもしれません
仕事ができたり、同僚と上司から好かれていても、そんな人はとても立派とは言えませんよね?
結局何が言いたいのかというと、人の一面だけ見て、その人のようにならなければならないと考えるのは馬鹿げているという事です
あの人はとても仕事ができる人だ。だからあの人のように仕事ができるようにならなければいけないというような馬鹿げた考えは捨てましょう
はっきり言ってそんなの不可能です
『~しなければならない思考』からの脱却
まずは人には色々な側面があることを知りましょう
歴史上で偉大な功績を成した人物だって様々な欠点があったのは知っていると思います。同じようにあなたの尊敬する人も立派だと思う人も、こういう人になら中ればならないと思っている人も、様々な欠点を持っています
歴史上の人物が欠点を持っているのは理解しているのに、周りにいる人は何故か欠点を持っていないと思いこんでいる人が実は多いのは不思議なことです
それに、あなたから見てAさんが素晴らしい長所を持っているように見えるのと同様に、ほかの人から見ればあなたは得難い素晴らしい長所を持っているのです
それをAさんのようにならなければならないとさらに自分の能力をプラスアルファしようとするのはかなり無茶です。自分を高く見積もりすぎです
まずは自分がAさんと同じくらい素晴らしい長所を持っている人間だと知りましょう。つぎにAさんがその長所を獲得するのにあなたと同じだけの時間を費やしていることを理解しましょう
もちろんなりたい自分になるための努力を否定するつもりは毛頭ありませんが、もしその考えがあなたを苦しめているなら、その努力をする前にまず『~しなければならない思考』を捨てましょう
Aさんとあなたが同じだけのすばらしさを持っていることを理解し、Aさんが素晴らしい点はあなたが自分の素晴らしい点を獲得したのと同じだけの時間を使って得たことを理解しましょう
そうでないとAさん、あるいは世間の人と比べて自分がどうしようもなく劣っている気持になり、努力しなければならないと追い詰めてしまうだけです
ですが、あなたの見ているAさんや世間の人はただの幻なのです
あなたの頭が見せている幻覚にすぎません
『~しなければならない思考』から『~したい思考』へ
『~しなければならない思考』が百害あって一利なしなのは理解していただけたかと思います
今やっている仕事、もしくは勉強を『~しなければならない』と考えていて、辛く感じているなら今すぐやめましょう。少なくとも一度立ち止まって、本当にそれが自分に必要なのかよく考えましょう
この試験に合格しなければならないのはなぜですか? この仕事をこの期間までに終わらせないとならないのは何故ですか?
もう一度よく考えてみてください
誰かと比べて『~しなければならない』と思ってはいないませんか?
これが人生にとって必要だからとか思い込んでいませんか?
それは誰に言われたんですか?
あなたが本当に『~したい』ことは何ですか
努力や向上心が大切なのは言うまでもありません
しかし、『~しなければならない思考』にとらわれたまま努力しても辛いですし、つぶれてしまいます
あなたが本当に『~したい』ことに対して努力してみてください
その本当に『~したい』ことについては他の人と比べる必要は全くありません
まとめ
努力や向上心は大切なのは言うまでもありません
しかし、それがあなたを苦しめているとしたら全く意味がありません
誰々のようにならなければならないとか、世間一般から見てこうならなければいけないと考えるのは間違っています
もし『~しなければならない』と考えていて辛くなったら少し立ち止まって考えてみてください
誰かと比べて『~しなければならない』と思ってはいないませんか?
これが人生にとって必要だからとか思い込んでいませんか?
それは誰に言われたんですか?
あなたが本当に『~したい』ことは何ですか
今回は以上となります
この記事が皆様のお役に立てれば幸いです