青色申告対応。会計記帳のやりかたについて解説します。損益計算書編②

おはようございます、社労士の有馬です

前回の続きで、今回は実際に損益計算書を作成してみたいと思います

損益計算書は会社の事業が上手く回っているのかを知るために必要な書類です

年末の近づいている今、私と一緒に損益計算書の作成について学んでいきましょう

もくじ

この記事は前回の内容をふまえた記事となっています

前回の記事で損益計算書を作成する上での基本となる用語を説明していますので、まだお読みで無い方はそちらからお読みください

損益計算書(P/L)を作成すると良い理由

損益計算所(P/L)を作成する理由は事業が健全に回っているかを確かめるのと、どの部分で利益と損失のバランスを欠いているのかを知るためです

IT media エンタープライズ(ニュースサイト)のHPで紹介されていたのですが、神奈川県の倒産しかけていた創業百年のとある陣屋では女将さん以外誰も利益と損失を把握していなかったようです

景気が上向きのときは気にしなくてもいいのかもしれませんが、いざ、景気が下向いてきたときに、事業がどのようにして利益を得ていて、どういった部分で損失が出ているのかを知ることは重要です

実際、その紹介されていた陣屋は、損益を把握することで立ち直っています

詳しく知りたい方はリンクを張っておくので、そちらのページをご覧ください

借金10億円、倒産まであと半年――創業100年の老舗旅館「陣屋」をたった3年でV字回復させた方法 

損益計算書は大企業はもちろんのこと、個人でやっているような零細企業でも非常に重要です

むしろ、一つ一つの損益が事業に多大な影響を及ぼす分、損益計算書はより重要であるとさえいえるでしょう

私のような個人事業主野中には、頭の中で損益を把握しているから大丈夫という人も結構いらっしゃるのですが

実際損益計算書を出してみると、こんなに無駄な経費を使っていたのかと驚くことが結構あります

そのようなことが無いためにも、これまで損益計算書を作ったことがないという人も、この機会に作成してみてはいかがでしょうか

そのための方法を今回は解説していきたいと思います

損益計算書(P/L)の作成手順

損益計算書の作成に必要な手順について解説します

損益計算書は5つの手順で作成していきます

  1. 売上高-売上原価=売上総利益
  2. 売上総利益-販売費及び一般管理費=営業利益
  3. 営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益
  4. 経常利益+特別利益-特別損失=税引前当期純利益
  5. 税引前当期純利益-法人税等=当期純利益

この5つです

この手順に沿って作成していくと、損益計算書が出来上がります

難しそうな単語が色々出てきますが、これらの用語については前回の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はそちらをご覧ください

青色申告対応。会計記帳のやりかたについて解説します。損益計算書編①

損益計算書(P/L)の作成

それでは実際に損益計算書を作成していきたいと思います

今回は損益計算書を作成するためにこのような仕訳表を使っていきます

借方 金額 貸方 金額 適用
現金 200,000 売上高 200,000 平成30年度売上高計上
仕入高 50,000 現金 50,000 平成30年度仕入高計上
広告費 10,000 現金 10,000 平成30年度広告費総計
旅費交通費 5,000 現金 5,000 平成30年度交通費総計
普通預金 2,000 雑収入 5,000 平成30年度雑収入総計
雑損益 3,000 普通預金 3,000 平成30年度雑損益総計
普通預金 500,000 投資有価証券売却益 500,000 平成30年度投資有価証券売却益総計
法人税等 200,000 普通預金 200,000 平成30年度法人税等総計

単純化するために数値は適当で、簡略化しています

実際は一つ一つの仕訳の中に無数に細かい仕訳があると考えてください

損益計算書を作成するには正確な仕訳表の作成が不可欠です

仕訳のやり方について知りたいかたは、会計記帳のまとめページを作っていますので、そちらの仕訳編をご覧ください

青色申告にも対応。会計記帳まとめ

それではこの仕訳表を使って手順どおりに損益計算書を作成していきましょう

損益計算書の作成手順

売上高-売上原価=売上総利益

今回の売上高は表のこの部分です

借方 金額 貸方 金額 適用
現金 200,000 売上高 200,000 平成30年度売上高計上

そして売上原価はこの部分です

借方 金額 貸方 金額 適用
仕入高 50,000 現金 50,000 平成30年度仕入高計上

これを損益計算書に直すとこのような形になります

項目 金額
売上高 200,000
売上原価 50,000
売上総利益 150,000

これで売上総利益が出ました

よく言われる粗利といいうやつですね。大雑把な利益です

売上総利益-販売費及び一般管理費=営業利益

次は営業利益を計算してみましょう

販売費および一般管理費はこの部分です

借方 金額 貸方 金額 適用
広告費 10,000 現金 10,000 平成30年度広告費総計
旅費交通費 5,000 現金 5,000 平成30年度交通費総計

そして損益計算書に直すとこのような形になります

項目 金額
売上高 200,000
売上原価 50,000
売上総利益 150,000
販売費及び一般管理費計 15,000
広告費 10,000
旅費交通費 5,000
営業利益 135,000

営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益

次は経常利益を算出します

経常利益は普段の事業で得られる損益を意味しています

つまり、事業が健全かどうかを見る上で一番注目すべき項目ということですね

経理の人や、株式売買に携わっている人が経常(けいつね)と呼んで意識しているのはこの項目のことです

経常利益は営業利益に営業外収益を足して、営業外費用を引いた数字になります

借方 金額 貸方 金額 適用
普通預金 2,000 雑収入 5,000 平成30年度雑収入総計
雑損益 3,000 普通預金 3,000 平成30年度雑損益総計

ここでは簡単に総計と書いていますが、本来は受取利息とか仕入れ割引のような仕訳がきます

そしてこれを損益計算書に直すとこのような形になります

項目 金額
売上高 200,000
売上原価 50,000
売上総利益 150,000
販売費及び一般管理費計 15,000
広告費 10,000
旅費交通費 5,000
営業利益 135,000
営業外収益 5,000
営業外損益 3,000
経常利益 137,000

普段はこの経常利益を見て、事業のバランスを考えていきます

経常利益+特別利益-特別損失=税引前当期純利益

経常利益がでたところで、例外的な損益についてみていきます

すなわち特別利益と特別損失についてです

これに関しては特別な利益、損失ですので、無い会社もあります

個人事業だと無い場合のほうが多いのではないでしょうか

今回の仕訳表だと特別利益、損失はこの部分です

借方 金額 貸方 金額 適用
普通預金 500,000 投資有価証券売却益 500,000 平成30年度投資有価証券売却益総計

株式を売って利益を得たんでしょうね

普段の事業で得られる利益ではないので、特別利益という勘定科目になります

これを損益計算書になおすとこのような形になります

項目 金額
売上高 200,000
売上原価 50,000
売上総利益 150,000
販売費及び一般管理費計 15,000
広告費 10,000
旅費交通費 5,000
営業利益 135,000
営業外収益 5,000
営業外損益 3,000
経常利益 137,000
特別利益 500,000
特別損失 0
税引き前当期純利益 637,000

税引前当期純利益-法人税等=当期純利益

最後に当期純利益を計算しましょう

税引き前当期純利益から法人税等を引いた数値となります

今回の法人税等はこちらです

借方 金額 貸方 金額 適用
法人税等 200,000 普通預金 200,000 平成30年度法人税等総計

そしてこれを損益計算書に直すとこのようになります

項目 金額
売上高 200,000
売上原価 50,000
売上総利益 150,000
販売費及び一般管理費計 15,000
広告費 10,000
旅費交通費 5,000
営業利益 135,000
営業外収益 5,000
営業外損益 3,000
経常利益 137,000
特別利益 500,000
特別損失 0
税引き前当期純利益 637,000
法人税等 200,000
当期純利益 437,000

まとめ

いかがだったでしょうか

どの部分でどれだけの経費がかかっているのかが一目で分かる表になったかと思います

この会社だと、特に損益のバランスは問題ないようですが、例えば売上は上がっているはずなのに広告費が多かったり、一つ一つではわかりづらかったけど、合計すると、実は仕入高がかなり高かった、ということがすぐに分かるようになっています

損益計算書を作成することは自分の事業の損益について見つめなおすきっかけにもなります

この機会に一度自分の会社の損益計算書を作成してみてはいかがでしょうか

最後に宣伝です

有馬社労士事務所では会計記帳の業務も承っています

内容は月々の仕訳帳の作成と損益計算書・貸借対照表の代行作成です

料金は以下のようになっています

仕訳数 料金
100仕訳まで 10,000円
101仕訳~150仕訳 15,000円
151仕訳~200仕訳 20,000円
200仕訳以上 要相談

また、社労士ならではサービスとして、社会保険・労働保険の相談に関して無料で行わせていただいております

手続きや何かを作成する場合は料金をいただきますが、その場合は顧問先料金で対応させていただいております

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それでは今回は以上となります

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです

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