労災保険は全従業員が加入が当たり前。でもこういう人は労災保険に加入しない場合もある。家族従業員について解説します

おはようございます、社労士の有馬です

従業員を一人でも雇っている事業所は労働保険(労災保険・雇用保険)に加入しなければならないというのは大分世間に浸透してきたと思いますが

家族の場合はどうすればいいのか迷われる方もまだいらっしゃるかと思います

家族で事業を営んでいる場合は二つのケースが考えられ、知らず知らずの内に違法状態になっているという会社も少なくありません

そこで今回は労働保険に加入する人、加入しない人について解説していきたいと思います

外国人労働者の増加や働き方改革でコンプライアンス(法令順守)についての意識が高まっている今だからこそ、もう一度足元を見直しておきましょう

労働保険に加入する・しない人

労働保険は労災保険、雇用保険の総称で、従業員を一人でも雇っている場合は全員加入させる義務があります

これは個人事業主でも法人でも変わりません

大きな会社でも小さな会社でも社員が一人でも居れば労働保険の加入事務所となります

しかし、こういう話も聞いたことがあるという方が中にはいるでしょう

従業員を雇っている会社は労働保険への加入義務があるが、従業員が家族の場合は例外であると

たしかにそのとおりで、家族の場合労働保険へ加入しない(加入できない)人もいます

ですが、それは半分正解で半分間違いです

正しくは家族従業員の中には労働保険に加入する人としない人がいるというのが正解でしょう

ではいったいどういう人が労働保険に加入し、労働保険にかにゅうできないのでしょうか

労働保険に加入する人の例外についてみていきましょう

そもそも労働保険ってなに?

と、本題に入る前にまずは労働保険とはそもそもどういうものなのかについて少し触れたいと思います

労働保険について知ることはこの制度を理解するうえでとても重要なことです

そんなの知っているよ、という人は次の段落まで飛ばしてください

さて、労働保険とは文字通り労働者の生活を守るための保険です

労災保険は労働者が怪我をして働けなくなった場合に生活を保障してくれるものですし

雇用保険は生活を支えるための賃金を得る手段がなくなった場合(解雇された場合)に備えての保険となっています

つまり何がいいたいのかというと、労働保険に加入するのは労働者だということです

そして労働保険をつかさどる法律の労働者の定義は『賃金・給料・その他これに順ずる収入で生活するもの』となっています

少し分かりにくいですね

具体的に言うと、雇用主に雇われてその雇用主から給料を受け取って生活をしている人ということです

もっと噛み砕いていうと社長から給料をもらって生活しているということですから、だから社長は労働保険に加入しないんですね

これは個人事業主でも法人の社長でも一緒です

給料を払う側は労働者ではないですからね

家族社員が例外になる理由

では家族従業員は何故労働保険に入らない人、つまり労働者で無い人が出てくるのでしょうか

まず一つには労働者としての性格をもたない従業員であるという事が言えます

例えば父と息子という二人で営んでいる個人事業の会社があったとして、名目上は父が社長ということになっていて息子に給料を支払っているとします

しかし、息子は父親と一緒に住んでいて生活の基盤事態は父親にあるとします

その場合果たして社長から給料をもらって生活をしていると言えるでしょうか

まあ、これについては色々意見があると思いますが、労働保険の世界では賃金を得て生活していないということになっています

つまり労働者としての性格はありません

つまり同居の家族は労働者ではないのです(基本的には)。同居の家族従業員の場合は労働保険に加入しません

では次に別居の家族の場合はどうでしょうか

先ほどと同じ会社で息子が別の家で一人暮らしをしていたとします

するとこの場合は生活の基盤が別なので労働者としての性格があるとされ

つまり別居の場合は労働者とみなされ労働保険への加入義務が発生します

そのほかに家族でも労働保険に入る場合

しかし、家族従業員でもこういうケースも考えられるでしょう

確かに同じ家に住んではいるが、他にも従業員がいて、家族だからといって特別扱いされず使用者の指揮命令に従っていて、会社の給料規定に沿って給料が支払われている場合

つまり従業員の多い会社で他の労働者と同じ待遇で働いていて、社長(家族)と同居している場合ですね

この場合はどうなるでしょうか

基本に照らせばこの人は同居の家族従業員なので労働保険には加入しないのですが

しかし、他の労働者(家族ではない他の従業員)と同じ境遇で賃金を支払われている事から、この場合はたとえ同居の親族でも労働者とみなされるケースがあります

労働者と同じ待遇で働いて給料が支払われているのだからこの人も労働者とみなされるわけですね

まとめ

そのほかにも雇用保険の場合、例えば1週間に20時間未満の労働時間であったり、31日以上の雇用見込みが無い場合は雇用保険に加入しない(できない)場合があります

この人はどうすればいいんだろうと不安になったらまずお近くの労働基準監督署や社労士、弁護士などに相談するのがいいですね

それでは今回は以上となります

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです