派遣社員の有給休暇は少々特殊なので取り扱い注意

おはようございます、社労士の有馬です

働き方改革での目玉は有給休暇の強制取得でしょう。中小企業も例外なく今年から導入ということで対応に追われている会社もあるかもしれません

そんな中、派遣社員の有給休暇の取り扱いはどうなるのかという悩みを小耳に挟みました

確かに派遣社員は自社の社員と同じ場所で働いているのでわかりにくいかもしれません

そこで今回は派遣社員の有給休暇について解説していきたいと思います

派遣社員が自社にいる会社は是非参考にしてみてください

派遣社員は自社の就業規則では扱わない

結論から述べるとタイトルの通りです

派遣社員は自社の社員ではなく、派遣元と雇用契約を結んでいるので、派遣元の就業規則によります

では具体的にどのような取り扱いになるのでしょうか

よくある事例を一つ一つ取り上げてみていきましょう

時季変更権について

自社の社員に対しては会社の業務がどうしても回らないときに別の日に有給休暇をとってもらうことができます

この別日に有給休暇をとってもらうことを時季変更権の行使といいますが

実は派遣社員に対して派遣先は時季変更権は使用できません

なぜなら雇用契約は派遣元と結んでいるので、時季変更権は派遣元がもっているからです

では派遣元に頼んで時季変更権を使用してもらうように頼めばいいのではないかと思われるかもしれませんが、これも法律どおりに解釈すると難しいといえます

なぜなら派遣先が特定の労働者を派遣元に指名することが出来ないことから、時季変更権をお願いすることは特定の労働者の指名につながると考えられるからです

どうしてもという場合が考えられるなら派遣元や労働者と相談して雇用契約を移す必要があるかと思われます

有給休暇の申請について

有給休暇をとる時には1ヶ月前(くらい)に申請してもらっている会社は多いと思いますが、派遣社員に関しては派遣先で事前に有給の申請させることはできません

なぜなら、これも時季変更権の行使と同じ理由で、派遣社員は派遣先と雇用契約を結んでいるわけではないからです

まあ、そこまで厳密にするのはどうかとは正直どうかと思うのですが、派遣社員に関しては厳しく見られる傾向があるので厳密に取り扱うに越したことはないでしょう

派遣元と連携を密にして業務スケジュールを立てておきたいですね

有給休暇の取得時期について

一週間に40時間労働の労働者(いわゆる正社員)は6ヶ月で10日の有給休暇が付与されますが

派遣社員の方はその性質上一つのところにとどまり続けるのは稀でしょう

中には一ヵ月ごとに職場が変わる人もいて、ではその人は有給休暇がいつまでも取得できないのかというとそんな事はありません

派遣社員とは派遣元と雇用契約を結んでいる労働者ですので、派遣先が何回変わっても有給取得のために必要な期間は継続されます

転勤みたいなものと考えると分かりやすいでしょうか

なので、派遣労働者の方も他の労働者の方と同じように有給休暇の日数を取得することができます

まとめ

いかがだったでしょうか

派遣先、派遣元と似ている単語が連続してこんがらがっている方もいるかもしれませんが、派遣社員は派遣元の就業規則による、と考えておけばまず問題ありません

指揮命令に関しては派遣先が持っているのでこんがらがりやすいですが、権利的なものは派遣元にあると考えておけばいいでしょう

給料とか有給とか労働時間とかそういったことですね

働き方改革が始まるとそのあたりはより厳密に区切られてくるかと思います

実際、派遣社員に関する法律は改正の多い部分ですし、派遣社員を使用している会社は定期的にコンプライアンス違反がないかチェックしておきたいですね

それでは今回は以上となります

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです