仕事を辞めた後の秘密保持契約は守らないといけないのだろうか

おはようございます、社労士の有馬です

入社時に業務上知りえた秘密を○年後まで競合他社に漏らしてはならないといういわゆる秘密保持契約を結ぶかと思います

もちろん機密情報や個人情報を他社にもらすことに問題があるので、それ自体はいいのですが、仕事を辞めた後は会社とは関係ないのに果たして守る必要はあるのでしょうか

契約ですから結べばもちろん守る必要があるのですが

そもそもそういった契約は必要なのでしょうか

今回はそんな秘密保持契約についてお話していきたいと思います

民法の原則は契約自由

まず秘密保持契約自体の問題ですが、そもそも民法の原則は契約自由です

法律や公共の秩序を乱すものでなければ互いが納得すれば事由に契約を結ぶことができます

なので、秘密保持契約を結ぶこと自体は全く違法ではありません

入社時に結ぶのは機密や個人情報保護の観点から結ぶのが妥当(というか結ばなければ情報リテラシーの低さを疑われるでしょう)といえるでしょう

なので、秘密保持契約を結ぶこと自体は全くもんだいありません

しかし、退職後はどうなのでしょうか

退職すると会社とは関係なくなります

つまり、雇用契約がなくなるわけですから指揮命令に従う義務はなくなるわけです

それはつまり、秘密保持契約もその時点で無効ということにはならないのでしょうか

秘密保持契約は退職したことを以って直ちに完全になくなるものではないと考えられる

結論を述べるとタイトルの通りです

退職しても秘密保持契約は守る必要があります

じつはこの問題は平成15年1月30日に経済産業省から指針が出ています

内容はタイトルの通り、で、退職しても秘密保持契約は直ちになくならないというものです

つまり、秘密保持契約は退職後も有効であるということです

退職前に○年間は業務上知りえた情報、個人情報を不当に漏らしてはならないという秘密保持契約は有効であると考えられるでしょう

そのさいどこまでを秘密情報とするのかを定義するのが重要なのかは言うまでもありません

全てとしてしまうとそれはそれで問題でしょう。最悪無効とされる場合も考えられます

秘密保持契約とは違う競合他社への就職の制限

余談ですが、じゅうようなことなのでここでお話しておきますと

秘密保持契約と同時に退職時に競合他社への就職の制限にかんする契約を結ぶ会社もあるかと思いますが

仮にこの契約を結んでも、職業選択の自由が労働者にはありますから、無効になる可能性が高いです

むしろ、退職後に不当な契約を結ばされ損害をこうむったとされる可能性があるので、競合他社への就職の制限はオススメできません

むしろやめておいた方がいいでしょう

仮に競合他社へ就職されたとしても秘密保持契約だけで十分だと考えましょう

まとめ

契約は一度結んでしまうと不利な条件でも勝手に変えることは難しいです

社労士の範疇であれば労働契約書が代表的なところで、これに関しては法律で何が必要かカッチリ決まっているのでまず問題はおきにくいですが

それ以外の例えば普段使う商契約や賃貸契約、今回お話した秘密保持契約などには細心の注意を払うべきでしょう

働き方改革が始まると世論的にもコンプライアンスの意識は高まってくることは間違いありません

文言の違いで効果がガラリと変わるので、契約書などはいっそ全てを専門家にお願いしたほうが確実かもしれませんね(行政書士とか弁護士とかでしょうか)

ちょっと他士業の領分に足を突っ込みましたが、それでは今回は以上となります

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです