問題です。休日に社員旅行を行う場合果たして出勤扱いとして給料が必要なのでしょうか?

おはようございます、社労士の有馬です

早速ですがこのタイトルの問は実は設問自体が間違っています

とはいえ、この設問の間違いに気づけた人はこの問題に答えることが出来る人でしょう

正しい設問は休日に行われる強制参加の(もしくは任意参加の)社員旅行は出勤扱いか否かです

それでは正しい設問が分かったところでもう一度考えてみましょう

ヒントは労働時間

労働時間の意味を理解していれば正解できる問題です

強制参加か任意参加か。ココが問題のポイント!

労働時間の定義は使用者の指揮命令下に置かれている時間です

具体的にどういうものが労働時間にあたるのかは過去の記事で詳しく解説していますのでそちらをご覧ください

軽く説明すると、命令があって業務に従事している時間は労働時間、自主的に何かを行っている場合は労働時間外となります

ただし、例外として自主的に行っている場合でもそれを行わないことによって叱責や減給などの不利益取り扱いがある場合は強制と解され労働時間にあたる可能性が高くなっています

強制参加か任意参加か

さて、労働時間に関してざっくり説明したところで本題の社員旅行に給与が発生するか否かについて解説していきましょう

労働時間の解説の部分で察した人も多いでしょうが、給与が発生するかどうかは強制参加か任意参加かで決まります

これは社員旅行だけでなく運動会やお花見なども同じです

つまり会社主導で行う旅費無料の強制参加の社員旅行の場合は労働時間となり、休日手当や出張手当が必要となり

逆に会社主導で行う任意参加の金銭を徴収して行う旅行は労働時間ではないと判断される可能性が高いでしょう

任意参加でも労働時間となる人がいる

実は任意参加でも労働時間となる可能性が高いがいます

場合ではなく人です

その人とは一体誰でしょうか。そうです社員旅行をとりしきる幹事の人です

ケースバイケースで一概に労働時間になるとは言えないのですが、通常は任意参加の社員旅行でも会社からの命令で段取りを行うでしょうから

その場合は幹事へ使用者からの指示があったとされ、幹事には給与支払義務が発生する可能性が高いです

逆に、従業員主導で行われる旅行が名目的に社員旅行となっている場合には給与支払義務は発生しないでしょう

ただ、リスク管理の点から考えると幹事の人には休日手当や出張手当を支払う方が無難かもしれません

まとめ

休日に労働時間となる社員旅行を行う場合は休日手当

平日に労働時間となる謝意旅行を行う場合は通常の賃金に加え、出張手当(あるなら)必要となります

あと『強制参加か任意参加か』の段落で旅費に関して無料、有償の部分を太字にしましたが

これは無償の強制参加の社員旅行の場合、参加しないことで旅行の恩恵を受けられず、不利益取り扱いと解される可能性があるからです

先日記事にしましたが、同一賃金同一労働の考え方からアルバイトにも賞与を支払うという判決が高裁で出されました

労働基準法なんて守ってたら会社は潰れるよ、という社長さんのお話はよく耳にしますが、裁判となって賠償命令が出れば、より一層の負担が会社に降りかかることになります

先の裁判の結果のように、コンプライアンス(法令順守)が厳しく求められる傾向にあり、働き方改革関連法案が施行されればその風潮はますます加速していくことでしょう

より一層リスクマネジメントをしっかり行っていきたいですね

それでは今回は以上となります

この記事が皆様のお役に立てば幸いです