労務管理者向けというよりは新入社員向け。賃金支払い5原則について

おはようございます、社労士の有馬です

4月までもう1週間を切りましたね

新入社員の皆さんはそろそろ入社式が終わった頃かと思いますが

そんな新入社員の皆さんがもっとも楽しみにしているのはやはり初めてもらうお給料のことではないでしょうか

社会人になってもらう給料というのは特別な感じのするものです

今回はそんなお給料が支払われる時の約束事、賃金支払5原則について今回はお話していきたいと思います

社会人たるもの自分のお金がどんな法律で守られているのかくらいは知っておかなければなりません

今回の記事でお給料をもらうときの約束事について一緒に学んでいきましょう

賃金支払5原則

労働者の権利は色々な法律で守られていますが、その中でもっとも有名かつ基本的な法律が労働基準法です

お給料(労働基準法的には賃金と呼びます)も労働基準法で保護されている労働者の権利の一つで、俗に賃金支払5原則と呼ばれています

ではその賃金支払5原則というものはいったいどういうものなのでしょうか

この記事で一緒に見ていきましょう

通貨払いの原則

通貨払いの原則というのはお給料(賃金)は「通貨」で支払われなければならないという意味です

この「通貨」とは日本円。いわゆる日本銀行券のことです

ドルや小切手や株券では支払うことが出来ません。また、自社商品で支払うことも出来ません

しかし、ほとんどの会社はこの「通貨」払いの原則は守られていません

え? 嘘? と驚かれるかもしれませんが良く考えてみてください。普通、お給料は手渡しされませんよね?

そうなんです。銀行振り込みも実はこの「通貨」支払いの原則からは外れているんです

とはいえど現金をそのまま渡されても困るだけなので、この場合は「給与振込同意書」という書類を交わすことで銀行振り込みにしてもらうことができます

会社に色々な書類を提出したときに一緒に出していると思うので良かったら確認してみてください

直接払いの原則

直接払いの原則とはお給料は直接本人に支払われなければいけませんという意味です

極稀にご両親の口座に振り込んでほしいという人がいますがそれはできません

この法律は第三者からの中間搾取から労働者を守るためにできた法律です

昔は就職斡旋屋というのがいて、就職を斡旋する代わりに労働者からお給料の半分を徴収するといった悪徳な業者がいました

ですが、この法律のおかげでそういった業者は今はほとんど見ることはなくなりました

ちなみにリクルートやマイナビなどに代表される人材紹介会社はこういった就職斡旋業者とやってることは似ていますが労働者からお給料を徴収するということは絶対にありません

もし就職を斡旋する代わりに給料の半分を寄越せといったような提案を持ちかけられた場合は絶対に拒否しましょう

あと、お給料は奥さんや旦那さんの口座にも振り込むことは出来ませんので安心してくださいね

全額払いの原則

全額払いの原則というのはお給料が支払われる時は全額支払われなければいけないという意味です

来月1割増しで払うから今月はちょっと待って、というのはできません

他にも残業代はボーナスの時にまとめて払うというのもできません

次の「月1回以上の支払の原則」でお話しますが、その月のお給料はその月で精算されなければなりません

ちなみに全額とはいっても社会保険料(年金、健康保険料。雇用保険料)や税金は普通に引かれます

このことで全額支払われて無いぞ! と言っても変な顔をされるだけなので止めておきましょう

月1回以上の支払の原則

お給料は月に一回以上支払われなければなりません

時給制だろうが日給制だろうが月給制だろうが絶対に月に一回以上です

ちなみに野球選手などがよく年俸という形で報酬をもらっていますが(野球選手は労働者ではないという学説が有力なのでここでは報酬という言い方をしています)

年俸制の場合は例えば年俸1,200万円とした場合はそれを12で割って月一回支払う、といったような形式になります

年俸制だからといって一年に一回しかお給料がもらえないということはありません

とにかくどのような形式で賃金が決定されようが、月に一回以上はお給料がもらえるということですね

一定期日払いの原則

お給料は一定期日で支払われる必要があります

例えば毎月25日に支払い、みたいな感じですね

もちろん毎月10日や30日といった場合もあります。他の会社とはもらう日が違うからといって何か変ということはありませんので安心してください

土日祝日の場合は1日2日前後しますが、その場合でも問題ありません

前倒しになるか後倒しになるかは会社によって違います

どちらになるかは会社の規則、就業規則の賃金規定という部分に書いているのでそちらを確認しましょう

まとめ

労働基準法、安全衛生法、労災保険法etcと、労働者を守る法律は非常に多く多岐にわたります

自分に関係ある法律や、日常的に関わりのある法律は頭の片隅にでも入れておきたいですね

それでは今回は以上となります

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです