有給休暇についてもう一度確認。付与日数や決まりを確認しておこう

おはようございます、社労士の有馬です

働き方改革のせい(おかげ?)なのか有給休暇についての質問や話題が多くなってきたように感じます

前回、前々回と、有給休暇取得義務についての対策をご紹介してきましたが

今回の記事ではそもそも有給休暇とはなんなのか。有給休暇はどういう決まりごとがあるのかについて確認していきたいと思います

もくじ

一応前回、前々回の記事と関連している記事ですので、もしよければ前回、前々回の記事もあわせてご覧ください

働き方改革で変わるものを紹介した記事はこちらにまとめていますので、あわせてご覧ください

有給休暇の説明

まずは基本事項、有給休暇の制度について確認しておきましょう

有給休暇の制度で押さえるべきポイントは二つ

有給休暇の付与日数と、有給休暇取得時に支払う賃金の計算です

まずはその二つについて解説していきます

有給休暇の取得日数

有給休暇とは雇い入れから6ヶ月継続で勤務した人に与えられる有給で仕事を休む権利のことで、これをもらうためには8割以上の出勤率が必要です

6ヶ月経過後は1年ごとに付与され、付与される日数は週の所定労働日数や、年間休日で決まっていて、以下の通りになっています

通常の場合(週40時間のフルタイム労働者の場合)

継続勤務年数 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5
付与日数 10 11 12 14 16 18 20

週所定労働日数が4日以下かつ週所定労働時間が30時間未満の労働者の付与日数

週所定労働日数 1年間の所定労働日数 継続勤務年数
0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5
付与日数 4日 169日~216日 7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日
3日 121日~168日 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
2日 73日~120日 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
1日 48日~72日 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日

有給休暇取得時の賃金

次は有給休暇を取得した場合、どうやって賃金を計算すればいいのかを解説します

賃金の計算に関しては3つ方法があります

最もよく使われる方法は、その日出勤したことにして、賃金を計算する、という方法です

休んだ日に出勤したと仮定していつもどおり計算する方法ですね

変形労働制の場合は損得が出てくる可能性がありますが、この方法が最もシンプルで簡単な方法です

二つ目は平均賃金を支払う方法です

平均賃金は過去3ヶ月に支払った賃金総額を暦月で割って計算します

正確な賃金が出ますが、早退や遅刻があった日はカウントされないので、ちょっと面倒くさいですね

最後の方法は健康保険の標準報酬日額を採用する方法です

健康保険料を払っているときに使っている等級表の標準報酬月額を日割りで計算して支払います

ただし、標準報酬月額表は、幅のある賃金を無理矢理計算しやすいように等級表に当てはめるものなので、人によって高くなったり安くなったりします

最後の方法は正直言っておすすめしません

たぶんどこの会社も採用していないのではないでしょうか

少なくとも私や、同じ仕事をしている人から採用している会社の話を聞いたことはありません

なお、この計算方法はどれを採用するかあらかじめ就業規則に記しておく必要があります

安くなる計算式をその都度用いるということはできません

まとメモ

有給休暇をとった日を出勤したとして計算する

直近3ヶ月の平均賃金日額を計算して支払う

健康保険の標準報酬日額を採用する

どの方法を採用するかはあらかじめ就業規則に書いておく必要がある

有給休暇の決まりごと。やってはいけないこと

有給休暇の決まりごととやってはいけないことについて確認しておきましょう

まず有給休暇の決まりごとについてです

有給休暇には時効があります

基本的には有給休暇は塚わなければ1年ごとに増えていくのですが、2年間の時効があり、古いものから順に消えていきます

最大で40日までしか溜まらないということですね

新しいものから消費しなければならないとか、古いものから使用しなければならないとかいうルールはありませんが、通常は古いものから消費されます

次に有給休暇を取得するときの決まりごとですが、これは労働者が自由に取れるということになっています

理由については何でもよく、極端な話、「今日はやる気がないので休みます」、でも大丈夫です

一応会社は労働者に有給休暇の取得時季をずらすことのできる、時季変更件を持ちますが、これは余程の場合でないと行使できません

よく言われる忙しいから無理、という理由はほぼ通りません

とはいえど、従業員も会社というコミニティに所属しているわけですし、同僚や上司との円滑なコミニケーションは必要でしょうから(孤立してもいいことは全くないわけですから)、スムーズな有給休暇の取得のために、理由を聞くことや、事前に有給申請書を出してもらうこと自体は可能です

最後に禁止事項です

時効のきていない有給休暇を買い上げることは禁止されています

ただし、時効が来た後の有給休暇の買い上げは可能です

たまに質問されるのですが、労働基準法は定められた以下の待遇の場合は罰則がありますが、それを上回る待遇を行う場合には罰則はありません

労働基準法は最低の基準を定めているだけですからね

不安な場合は労働基準法を少しでも上回る措置を行っておけば大丈夫です

安全マージン、という人もたまにいますね

まとメモ

有給休暇の時効は2年

有給休暇はどんな理由でも取得することができる

有給休暇の時季変更件は余程のことが無い限り行使できない

有給休暇の理由を聞いたり、事前に有給休暇取得申請書を出してもらうことは違法ではない。ただし理由によって拒否することはできないと考えておいたほうがいい

時効のきていない有給休暇を買い上げるということはできない

まとめ

有給休暇義務化が施行されるとこれまで以上に有給休暇に入る労働者は多くなるでしょう

そのときのために有給休暇について今のうちに正確な知識を確認しておきましょう

今回は以上となります

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです