おはようございます、社会保険労務士の有馬です
働くお母さんのことを巷ではワーキングママと呼ぶそうなのですが、厚生労働省の出した平成29年の国民生活基礎調査によれば、児童がいる世帯で仕事をしている母というのは7割を超えているそうです
今回はそんな働くママさんたちのために必要とされる職場環境作りについて解説していきます
この記事を書いている私は勤務・開業合わせて社会保険労務士を4年ほど
働き方改革に始まるこれからの労働環境に興味津々で最近色々なことを調べています
そんな中、厚生労働省のHPに行くとひとつ気になる内容がありましたのでご紹介したいと思います。それは平成29年の国民生活基礎調査です
この調査によると、児童がいる母で「仕事あり」の割合は70.8%。さらに上昇傾向にあるそうです
これからますます増えてくるワーキングママ
会社が求められる職場造りについてみていきましょう
ワーキングママに求められる職場環境づくりとは
ワーキングママに求められる職場環境づくりの前に、まずは基本的なところを確認しておきしょう
まずはなぜワーキングママに配慮した職場作りをしていく必要があるのかということから確認していきます
日本は少子高齢化社会に突入しています
今までの労働環境では労働者の数が確保できず、人員不足になるところが増えてきており、これまでとは違った労働者の確保の仕方が課題となっています
その課題についての回答のひとつが、今の政権が進めいている一億層活躍社会の推進です
さまざまな環境の労働者に長期のキャリアを積んでもらえる仕組みを作り、人員不足を解消するのが目的です
会社が健全に運営されるためには従業員の力が欠かせません
その従業員を確保し、長期にわたって気持ちよく働いてもらうためには今の社会情勢にあわせた職場環境づくりが必須といえるでしょう
次に法律で決められている出産・育児に関する制度についてです
健康保険や厚生年金にはさまざまな出産・育児に関する法律が整備されています
たとえば育児休業
これは1歳未満の子を養育する父母が取得可能で、この期間は健康保険料と厚生年金の保険料が免除されます
また雇用保険からも育児休業給付金が支給され
一歳未満の子を養育している期間(条件によって1歳二ヶ月、一歳六ヶ月の場合あり)は休業前の賃金の67%(6ヶ月後からは50%)給付金が支給されます
出産・育児に関しては過去にまとめた記事があるのでそちらも是非お読みください
従業員の出産・育児に関する届出と手続きまとめ①
出産・育児に関する届出と手続きをまとめました
時系列順に並んでいるので、是非こちらも併せてご覧ください
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従業員の出産・育児に関する届出と手続きまとめました②
出産・育児に関する届出と手続きをまとめました
時系列順に並んでいるので、是非こちらも併せてご覧ください
こちらは第二回目です
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従業員の出産・育児に関する届出と手続きまとめました③
出産・育児に関する届出と手続きをまとめました
時系列順に並んでいるので、是非こちらも併せてご覧ください
こちらは第三回目です
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ワーキングママに必要なのもの
ワーキングママに必要なもの
それは時間と柔軟さです
小さなお子さんを養育しているワーキングママにはとにかく時間がありません
朝起きて子供の世話をして保育園に連れて行ってそれから会社に来て働いて帰りに保育園に子供を迎えにいって帰ってから子供の世話をしてと
非常にめまぐるしい一日を送っています
そんなワーキングママに会社ができることを考えたとき、やはり時間と柔軟さのある職場環境を提供するということではないでしょうか
まずは時間ですが、たとえば出勤時間を遅くしたり、希望があれば短時間労働性社員として労働条件を変更するなどの配慮があるといいでしょう
次に柔軟さですが、小さな子供を養育しているといつ何が起きるかわかりません。時には会社を急に休んでしまうこともあるでしょう。そのときのために専用の窓口を用意しておくといいかと思います
専用の窓口と大層な感じに書きましたが、要は育児に理解のある社員を一人窓口に任命して、その方に育児に関することを相談できるようにすればいいでしょう
これからの社会情勢を鑑みるにワーキングママに対して配慮された職場環境造りは必須といえます
そんな職場環境づくりの一例を少し下記にて紹介します
ワーキングママに配慮した職場作りの一例
- 社内保育所の設置
- テレワークの導入
- 育児・介護者のための相談窓口の設置
- 育児・介護者への会社の施策の周知
特に相談窓口の設置はおすすめです
対応を一本化できて部署による不公平感もなくなりますし、ワーキングママも困ったときにどこに相談すればいいのかが分かりやすくなります。その上費用もほとんどかかりません
まとめ
繰り返しになりますが日本は少子高齢化社会に突入しています
そんな中、人材の確保や長くキャリアを積んでもらうためには会社もそれに併せた社内環境づくりが必須といえます
今回はワーキングママについて取り上げましたが、社会にはさまざまな境遇の労働者がいます
そんな労働者のかたがたに気持ちよく働いてもらうために日々職場環境をメンテナンスしていきましょう
今回は以上となります
この記事が皆様のお役に立てれば幸いです