就業規則の作成方法。一番簡単な作成方法も教えます

おはようございます、社労士の有馬です

昨日就業規則の必要性について記事を書きましたが今回はどうやって就業規則を作成すればいいのかについて書きたいと思います

就業規則は会社の法律、何かあってからドロナワで作成しても間に合わないものです

就業規則の作成義務のある会社(事業所)はもちろん、作成義務の無い会社もできれば備え付けておきたいですね

就業規則の作り方

就業規則は会社の規則ですが、好き勝手決めていいというものではなく、作成する上でいくつかルールがあります

まず一つ目は法律に違反しないこと

例えば労働時間は1日8時間までと決まっていますので、就業規則で労働時間を12時間とすると定めたとしても無効となります

この場合は就業規則に何が書かれてあろうとも労働時間は法律どおりの8時間となります

余談ですがもし12時間働いてほしい場合は36協定を提出して残業してもらったり、労使協定を作成、届出をして変形労働制を導入したりしなければいなりません

そして二つ目は絶対的記載事項を定めること

絶対的記載事項とは就業規則を作成するときは必ず決めなければいけない項目です

その絶対的記載事項とは以下の通りです

  1.  始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制の場合には就業時転換に関する事項
  2.  賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
  3.  退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

そして三つ目は相対的必要記載事項を決めること

何か聞きなれない妙な単語ですが

要はその制度がある場合は就業規則に定めなければならないとされているものです

相対的必要記載事項は以下の通りです

  1.  退職手当に関する事項
  2.  臨時の賃金(賞与)、最低賃金額に関する事項
  3.  食費、作業用品などの負担に関する事項
  4.  安全衛生に関する事項
  5.  職業訓練に関する事項
  6.  災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
  7.  表彰、制裁に関する事項
  8.  その他全労働者に適用される事項

例を挙げると、退職金制度が導入されている会社なら退職金について就業規則で決めておかなければならない、ということですね

逆に退職金制度の無い会社なら就業規則に退職金に関する項目を設ける必要はありません

以上三つのルールを守って作成すれば、就業規則が作成できます

この記事を読んで

「なんだ、簡単じゃないか。よし分かった、早速作ってみよう!」

となる人は中々居ないと思います

そこで就業規則を簡単に作成する方法もお話しようと思います

この段落を読めば就業規則が作成できること間違いなしです(多分

就業規則を簡単に作成する方法

就業規則を簡単に作成する方法、それは社労士にお金を払って作ってもらうこと! 

と、言いたいところですが(言いたいところですが)違います

就業規則を簡単に作成する方法。それは、モデル就業規則をそのまま丸っとコピペしてしまうことです

厚生労働省 モデル就業規則 ← 外部ページに飛びます

厚生労働省のホームページにモデル就業規則というものがアップロードされています

モデル就業規則とはその名の通り就業規則のモデルで、厚生労働省が作成しているので法律に違反しているということはありません

なので就業規則が無いという会社はこのモデル就業規則を確認して、自社に合うようにアレンジして使用することをオススメします

大部分はそのまま使えるので小規模事業所ならほとんど手間はかからないと思います

就業規則を作成するのに何故お金がかかるのか

ここまで読んで当然こういう疑問が脳裏によぎった人はいると思います

じゃあ、なんで社労士はお金とって就業規則作ってんだよ、詐欺じゃねえかよ、と

もちろん、詐欺じゃないですし、例えば有馬社労士事務所では就業規則の作成は10万円~20万円いただいておりますが、それだけのお金を受け取るだけの理由と価値があると断言できます

まず一つ目の理由としてそもそもモデル就業規則というのは本当に必要最低限のことしか書かれていないのです

何故必要最低限しかかかれていないかというと、日本にはたくさんの会社があって、様々な業態があるので基本的なことしか書けないのです

どっちかに寄ってしまうと、他の業種で使えなくなってしまいますからね。自社できちんと運用しようと思うと実はかなり大変なのです

二つ目の理由として、モデル就業規則の文言は非常にシンプルなのです

シンプルなほうが分かりやすくていいじゃないかと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、しかし、こと就業規則に関しては細かく決めておいたほうが絶対に良いです

例えばほとんどの会社で試用期間を設けていると思いますが、モデル就業規則にはこう書かれています

(試用期間)
第6条 労働者として新たに採用した者については、採用した日から か月間を試用期間とする。
2 前項について、会社が特に認めたときは、使用期間を短縮し、又は設けないことがある。
3 試用期間中に労働者として不適格と認めた者は、解雇することがある。ただし、入社後14日を経過した者については、第51条第2項に定める手続によって行う。
4 試用期間は、勤続年数に通算する。

シンプルですね

そしてこれのどこがダメなんだと思われると思いますが、そう思った場合、実は結構危ういのです

まずこれに書かれている内容は試用期間に関する定義のみです

試用期間内に何が起きたら本採用にならないかが全く書かれていません

いや、書かれているのですが不適格と認めた者としか書かれておらず、具体的にどのような場合かが全く決められていないのです

もし私が作成する場合なら、例えば経歴を偽っていたりだとか、必要書類を提出しない場合、遅刻早退、採用の前提となった能力などを盛り込みます

あとは適宜会社の状況に合わせて試用期間の延長であったり、配置転換、解雇についてでしょうか(特に解雇は労働基準監督署は厳しく目を光らせているので重要です

前の記事で書きましたが就業規則は懲戒などの罰則の根拠となるものです

法律で決まっていないことで罰を与えることができないように、ここにかかれていないことで罰則を与えることはできません

繰り返しますが、こと就業規則に限っては細かく決めておいたほうが絶対的に良いのです

そして三つ目は法律に違反していないかどうか判断がつきにくいことです

どういう意味かというと、最初のほうで述べたとおり、就業規則は法律に違反している部分があるとその部分は無効となります

つまりせっかく就業規則を作成しても、違法状態のまま運用されてしまう危険性があるということです

これではトラブルを防止するための就業規則が新たなトラブルの呼び水になりかねません

なので、社労士などの専門家に見てもらったほうがいいということです

まとめ

前の段落で脅かすようなことを言いましたが、就業規則がない会社や人数の少ない会社はとりあえずモデル就業規則を導入するというのは良いと思います

これから外国人労働者が増えたり働き方改革が進むとコンプライアンス(法令順守)の部分は重視されてくるかと思います

何かが起きる前に前もって準備しておきたいですね

それでは今回は以上となります

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです

厚生労働省 モデル就業規則 ← 外部ページに飛びます

前回の記事はこちら → 
10人以上の事業所は就業規則が必要。じゃあ10人未満の事業所は就業規則はいらない?