36協定を作るときの決まり事【労使協定 → 届出 → 周知】

おはようございます、社会保険労務士の有馬です

36協定に関して前回の記事で解説しました

では具体的にどうやって作成すればいいのでしょうか

36協定を作成の手順、注意点などご説明します

記事の内容

  • 36協定を作成する前の準備
  • 代表者の選出
  • 必要事項の取り決め
  • 36協定の作成法

 

この記事を書いている私は勤務・開業合わせて社会保険労務士を4年ほど

36協定の作成の方法を詳しくご説明します

36協定ってなに? と思われた方は前回の記事で説明していますので、是非そちらもおよみください

前回の記事

ちゃんと出してますか?36協定

36協定を出したらどのくらい労働時間を延長できるの?
36協定の届出ってなに? どこに届けるの? 36協定の特別条項ってなに?

こういった疑問に答えます

 

36協定を作成する前の準備

代表者の選出

 

36協定を締結するためには労働者の過半数が所属する労働組合の代表者と協定を結ぶか、労働組合がなければ、事業場に所属する労働者の過半数を代表する人を選ぶ必要があります

労働組合の方は意味が明確なのでおいておいて

まずは「事業場に所属する労働者の過半数を代表する人を選ぶ」という言葉についてみていきましょう

事業場とは労働者が所属する場所のことです

例えば東京が本社で、大阪、名古屋に支社がある場合、東京の本社と大阪の支社と名古屋の支社の三つが事業場ということになります

つまり、この例の場合は3通それぞれの事業場がある場所を管轄する労基署に36協定を提出するということになります

ただし、名古屋支社には2人しか労働者がおらず、実質東京の本社が管理しているよな場合は、東京と名古屋の36協定を一括して出すことができます
※過半数労働組合がある会社は本社で一括できる場合もあります

次に労働者の過半数という言葉についてです

労働者の過半数はその事業場に所属する労働者の過半数です

全社員の過半数ではないので注意が必要です

また選出される管理監督者は労働者の過半数の代表にはなれませんご注意ください(代表にはなれませんが、事業場の全労働者の数には含みます)

最後に選出方法ですが、挙手や投票等で選ぶことになっています

使用者が一方的に指名した労働者や、親睦会の代表者が自動的に代表になった場合、ある程度の役職者が自動的になった場合は無効となります

記録が残るように投票で代表を選ぶ方が無難でしょう

必要事項の取り決め

 

代表者が決まれば以下の取り決めを行います

  1. 時間外労働をさせる必要のある具体的な事由
  2. 時間外労働をさせる必要のある業務の種類
  3. 時間外労働をさせる必要のある労働者の数
  4. 1 日について延長することができる時間
  5. 1 日を超える一定の期間について延長することができる時間
  6. 有効期間

 

1・2・3については事業場ごとで違うと思いますので4・5・6について詳しく見ていきます

4 1日について延長することができる時間

1日について延長することができる時間に関しては特に制限はありませんですが、5.の1日を超える一定の期間について延長することができる時間では制限があるので、その事業場で必要とされている数字を決めるといいでしょう

5 1 日を超える一定の期間について延長することができる時間

1日を超える一定の期間について延長することができる時間は以下の通りです

一般の労働者の場合
期間 限度時間
1週間 15時間
2週間 27時間
4週間 43時間
1ヶ月 45時間
2ヶ月 81時間
3ヶ月 120時間
1年間 360時間
対象期間が 3 か月を超える 1 年単位の変形労働時間制の対象者の場合
期間 限度時間
1週間 14時間
2週間 25時間
4週間 40時間
1ヶ月 42時間
2ヶ月 75時間
3ヶ月 110時間
1年間 320時間

期間によって細かく決まっていますが、通常は1ヶ月と1年間の数字を採用します

事業場によって必要な期間をお選びください

6 有効期間

36協定の有効期間は1年間です

ただし、自動更新する旨を書くことができ

その場合は労使ともに条件について変更がない旨を事業所を管轄する労基署に通知することで有効期間を更新できます

36協定を作成する前の準備のまとめ

  • 事業場ごとの労働者の過半数を代表する人を選出する
  • 事業場は会社全体ではなくその場所のことを意味している。ただし、事業場に所属している人数が少なく、実質的に別の事業場に管理されている場合は、その事業場に労働者の人数を加えて申請できる
  • 管理監督者は労働者の過半数の代表になれない
  • 代表は挙手や投票で決定する(無効となる場合があるので注意)
  • 代表者と必要事項の取り決めを行う

 

 

36協定の作成法

 

準備が整ったらいよいよ書類の作成です

36協定に関しては決まった書式というのはないのですが、便利なのでこちらを使います(画質が悪いので厚生労働省東京労働局のリンクからPDFをダウンロードしてください)

36協定 様式9号のサムネイル

 

こちらは厚生労働省東京労働局が配布配布している36協定の記入例です

様式は下記のリンクからダウンロードできるので、36協定を作成したいという方はぜひご活用ください

厚生労働省東京労働局 ← リンクをクリックすると外部サイトに飛びます

こちらの様式に上で決めたことを記入していけば36協定は完成です

完成した書類を所在地を管轄する労基署に届け、一部は労基署に提出。もう一部は事業場に持ち帰って労働者に周知しましょう

周知の方法は事業場の見やすい場所に掲示したり、パソコンでいつでも見られるようにしたりと、とにかく労働者の方がいつでも見られるようにしておくことが重要です

36協定の保管期間は3年です

 

 

この記事のまとめ

平成30年7月6日に交付された「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」により、36協定の特別条項についての上限が設定されました

このことから36協定の提出は厳しく見られることが予想されます

残業時間の上限規制についてはこちら

【いつから?】働き方改革【何が変わる?】①

平成30年7月6日に「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が公布されましたが、この法律で何が変わるのか詳しく解説していきます

今回は残業時間の上限規制と「勤務間インターバル」制度の導入促進について解説しています

36協定関係がきちんとしていないのではないかと懸念のある会社は是非今のうちに確認をしておくといいでしょう

この記事を読めば36協定が作成できるようになっているかと思います

もちろん有馬社会保険労務士事務所でも36協定の作成は受け付けておりますので是非ご相談ください

ご相談はこちら ← クリックすると連絡フォームへと飛びます

それでは今回は以上となります

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです